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経過観察とリハビリテーション

リハビリテーション・退院

手術翌日~退院

◎手術部位の痛みがあれば、鎮痛薬を用います。
◎ベッドでのリハビリテーションを開始します。
◎手術後には、手術の効果によって脚や腰の痛みはなくなるか、かなり減っています。
◎コルセットをつけ、歩行器を利用して歩く練習を始めます。
◎安定して歩けるようになったら、歩行器の使用をやめ自立歩行にします。
◎手術部位の痛みがおさまってきたら運動療法を行い、筋力の低下を防ぎます。
◎手術後、1~2週間で退院します。

経過観察

退院~1年

◎退院後は、自宅で運動療法を継続します。
◎3カ月間は腰に負担をかけないよう生活に注意します。
◎定期的にMR-検査を行います。
◎1年後にとくに問題がなければ、治療を終了します。

腹筋や背筋を強化する運動療法がたいせつです

腰痛がある患者さんでは、体の中心を支える腹筋、背筋の強化が重要です。腹筋や背筋は、体の内側でコルセットのように姿勢を保ち、背骨に負担をかけない働きがあります。 加齢によってこれらの筋力が低下すると、背骨にかかる負担が大きくなり、椎間板の変性の影響を受けやすい状態になります。

運動療法は、筋力を維持して椎間板への負担を減らし、痛みの出にくい体にするために欠かせない療法といえます。 ただし、急性の痛みがあるときには、無理に運動をしてはいけません。 運動療法は医師の指示にしたがって、痛みの原因に応じた運動を安全に行うことが重要です。

手術後はできるだけ早くリハビリテーションを始めます 手術後はできるだけ早く歩行を始め、次いで、腹筋、背筋強化の運動を開始します。 術後早期に腹筋運動を始め、手術部位の痛みがおさまったら、背筋運動も加えます。
あわせてハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)が硬くならないように、ストレッチを行います。 あお向けに寝て、両ひざをそろえて曲げて立てる。 腕を伸ばして、あごを引き、へそを見ながら手がひざにふれるまで、上体をゆっくり起こし、5秒間静止し、上体をゆっくり戻す。呼吸は止めない。 背筋を鍛える体操 手術部位の痛みがとれるころから始めます。

うつぶせに寝て、へそより下にまくらをはさむ。あごを引いてゆっくり上体を起こし、10cmはど上げたところで 装具療法や物理療法も症状をやわらげる保存療法です 薬物療法や神経ブロック、運動療法以外の保存療法として、コルセットを着用する装具療法や、温めたり、電気や光線を用いたりする、さまざまな物理療法を取り入れることがあります。

手術後のリハビリには、腹筋、背筋の強化が大切です



こわばった筋肉は、ストレッチでほぐします