診断と治療
腰椎椎間板ヘルニアの一般的な症状は突然おこる腰痛ですが、腰痛の原因にはさまざまなものがあります。 がまんできる程度の腰痛であれば医療機関を受診すべきかどうか迷うと思いますが、どんなかっこうをしても痛いなどの症状がみられる場合は、整形外科を受診するようにしてください。
問診は、どのような病気の可能性があるのか、医師が推測するためにたいへん重要です。医療機関によっては、質問を掲載した問診表を用意してあらかじめ患者さんに記入してもらい、 それをもとに問診を進めるところもあります。
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腰椎椎間板ヘルニアの治療では、まず保存療法を行うのが一般的です。腰椎椎間板ヘルニアの痛みは、時間の経過とともに自然におさまっていく場合が多く、一般には症状が出てから1カ月以内に軽くなっていきます。
1カ月程度が経過したところで、軽い筋力の低下などが残っていても、障害を受けた神経棍がゆっくり国復したり、隣り合う神経根が障害を受けた神 経根に代わって働くようになることも期待できるので、保存療法を続けます。 痛みが軽くなったら、徐々に安静状態から日常の活動へと移り、薬物療法を中止して、経過観察を行います。
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腰椎椎間板ヘルニアの保存療法で、最初に行われるのは薬物療法です。 治療に用いられるおもな薬は非ステロイド性消炎鎮痛薬、いわゆる痛み止めの薬と、筋肉の緊張をやわらげる筋弛緩薬です。
非ステロイド性消炎鎮痛薬は痛み止めです。痛みのもととなっている神経根の炎症を鎮め、痛みを軽くするために非ステロイド性消炎鎮痛薬を服用します。 この薬には多くの種類があり、おのおのの患者さんに合わせた薬が用いられます。
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手術はヘルニアを取り除いたり、ヘルニアをおこしている椎間板内の髄核を抜き取ってなかの圧力を下げたりして、神経への圧迫を取り除く目的で行われます。
腰椎椎間板ヘルニアで緊急に手術が必要なのは、膀胱直腸障害、脚の重度のしびれや筋力の低下を伴う場合です。そのほかに、手術が検討される場合もありますので、詳しく見ていきましょう。
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腰椎椎間板ヘルニアでもっともよく行われる手術法は「後方椎間板切除術」です。 これは背中側から切開し、飛び出した髄核などを切除する方法で、どのタイプの腰椎椎間板ヘルニアにも行うことができます。
肉眼で見ながら行う直視下手術のほか、顕微鏡や内視鏡を使用した手術も行われますが、もっとも一般的なのは直視下手術です。また、患部の状態によっては、直 視下手術と内視鏡下手術を組み合わせることもあります。
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腰痛がある患者さんでは、体の中心を支える腹筋、背筋の強化が重要です。腹筋や背筋は、体の内側でコルセットのように姿勢を保ち、背骨に負担をかけない働きがあります。 加齢によってこれらの筋力が低下すると、背骨にかかる負担が大きくなり、椎間板の変性の影響を受けやすい状態になります。
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