合併症と合併症率
PLDDを開発した第一人者であるDaniel Choy氏の最新の研究データによると、PLDDの治療成功率は70~89%、合併症はそのほとんどが椎間板炎で、発生率は0.3%~1.0%とあります。
またPLDDが実施されてから23年間の再発率は4~5%だそうです。(出典:Photomed Laser Surg. 2009 Aug;27(4):535-8, 23rd Anniversary of Percutaneous Laser Disc Decompression (PLDD))
PLDDを受けたことによって、重大な合併症を引き起こす可能性は基本的にありませんが、以下の合併症を引き起こす可能性はあります。
熱傷性脊椎炎
創部感染
化膿性椎間板炎
出血
現行のレーザー治療方法では、耐荷重性の低下が惹起される可能性があることを主張される方もおられます。耐荷重性の低下とは、椎間板が変形したりつぶれたりすることです。これがPLDDによって引き起こされると主張する方もいますが、実際PLDD後に椎間板の変形やつぶれが観察されたことはありません。
治療後の長期的なf./uによっても椎体の変形を著しく誘起させられていたり、その後、壊滅的な変形をきたしている例は観察されません。
ただ、この結果については、レーザーによる椎間板治療が世に出て20余年ですので、長期的な観察が必要となると思われます。
どのような治療方法であってもリスクは伴います。それは例え内服(鎮痛剤など薬によって症状の軽減を促すものの治療についても同様です)大切なことは、その効用とリスクの情報を正しく把握した上で、治療方法を選択するということです。
その意味では、PLDDは、治療負担と得られるメリットとを天秤にかけても、非常にバランスのとれた有効な治療法と言えます。