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PLDD治療について

PLDD治療の歴史

PLDD(Percutaneous LASER Disk Decompression=経皮的レーザー椎間板減圧術)は、1986年オーストリアのグラーツ医科大学脳神経外科において、Peter AscherとDaniel Choyによって初めて腰痛を治療する目的で実施されたと言われています。その後治療効果が実証、評価され、ヨーロッパ、アメリカに普及し、日本には90年代に導入されるようになりました。

日本ではLOVE法やMED法といった外科手術が主流であったたこと、保険が適用になっていないとうこともあり、すぐに普及するということがありませんでしたが、90年代後半から民間の医療機関で機器を導入、治療を行う施設が徐々に増え始めました。

体への負担が極めて軽いのがPLDD治療の特徴

PLDDは、椎間板の髄核にレーザーを照射し、発生した熱により髄核を蒸散させることで椎間板内の圧力を弱め、突出したヘルニアを椎間板内に引き戻します。通常の外科的な手術とは異なり、皮膚を切開したりする必要がないので、体への負担が極めて軽いのが特徴です。

その治療内容は、患部近くの椎間板の背面に局部麻酔を行ってから約1mm程度の針を刺し、そこにレーザーファイバーを通して髄核にレーザーを照射、蒸散させること、と要約されます。神経を圧迫していたヘルニアが元に戻るため、痛みやしびれがなくなったり、軽減されたりします。

腰椎、頸椎、いずれのヘルニアにも対応することが可能です。

急性期(症状を発症してからまもなく)の椎間板ヘルニアの方がPLDDによる治療効果が得られやすいことが知られています。しかしながら、前述しましたように2~3カ月、対症療法が中心になるとはいえ、加療を行えばかなりの方の症状が軽減するという事実もあります。したがって急性期のPLDD治療についてはその適応について議論の余地はあります。
慢性的に症状がとれずに苦しんでいる方に対してPLDDはより適していると言えます。

PLDD治療に適している症状

PLDD治療に適している症状としては、

・中度から高度のヘルニア
・坐骨神経痛が6週間以上持続(臀部から大腿外側の痛み)
・一定期間の保存治療の効果が出ない
・下肢のしびれ、痛みがある
・咳や姿勢によって痛みが生じる
・MRI所見が陽性

などがあげられます。

どんな治療にもそのメリットとデメリットが存在しますが、PLDDについては以下のことがあげられるのではないかと思います。